『言霊(ことだま)』と『ネバー・セイ・ネバー』
4月9日(土)の日本経済新聞に興味深い記事が出ていた。
内容としては、原発・放射能問題に関する日本政府の対応に関する、
海外からの「不信・違和感」についてである。
・・・欧米では、「シンク・アンシンカブル(考えられないことを考えよ)」や
「ネバー・セイ・ネバー(決して起こらないとは決して言うな)」が
安全保障や危機管理の専門家の間での合言葉になっている。
「最悪の事態」を平時からあえて想定して備えようとの意味だ。
・・・日本人には過剰反応とも映った広範囲の避難勧告や大量出国も、
彼らの行動パターンでは当然の帰結だった。
・・・一方、日本では放射能に関する事故やテロは「起こってはならないこと」と
されてきた。国民保護訓練などで多機関を動員した演習が本格化したのは、
ここ数年のことだ。
・・・英紙フィナンシャル・タイムズでは、福島原発の津波リスクを指摘する専門家が
いたにもかかわらず東京電力がその警鐘を過小評価した経緯を詳報。
コストなどを理由に十分な対策を講じなかった結果、
巨額の補償を迫られている日本への違和感をにじませた。
‐4/9日本経済新聞より‐
異論もあるかもしれないが、日本人のメンタリティのなかに脈々と息づいている、
『言霊(ことだま)』というものが関係するのかもしれない。
結婚式や受験などで忌み言葉として避ける、「別れる」や「落ちる」など、
日本人の日常生活にも深く根付いている。
また万葉集などにも表されているが、
日本のことを「言霊の幸わう国(言霊が幸福をもたらす国)」としている。
余談になるが、自分の意思をはっきりと声に出して言う事を「言挙げ(ことあげ)」といい、
それが自分の慢心によるものであった場合には悪い結果がもたらされるという。
日本人はあまり自己主張しない、と世界から言われる一因に、
言霊が関係あるのかもしれない。
言挙げをしないことで衝突を避け、「和をもって貴しとなす」日本を作ってきたことは、
素晴らしい事だと思う。
ただ、グローバルな世の中となり、
原子力というまだ人間が完全にコントロールできていない資源を扱い、
一たび事故を起こすと世界中に影響を及ぼしてしまうことを考えると、
最悪な事態を想定して危機管理を行う事を、
「縁起でもない事を言うな」という言葉で済ませることはできないと思う。
これは原子力発電の問題に関わらず、
自分の人生や仕事への取り組みにおいても同じ事が言えるかもしれない。
できるだけ「想定外」という言葉を使わないように気をつけなければ・・・。
わびすけ


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