今これを書いているのは、土曜日の23時過ぎ。
日曜日の競馬新聞を見終わって一息ついた所である。
明日こそ頑張らなければ・・・・・・・・・!。
今でこそ競馬との関わり方は週末のテレビ観戦・ネット投票であるが、
10年前は競馬場観戦・窓口投票という、年齢に逆行した親父スタイルであった。
仲間と競馬を楽しんだ後は、当然のように飲みに出かけていた。
東京競馬場ならば、大国魂神社の境内を歩き府中本町駅周辺へ、
中山競馬場ならば、西船橋駅までトボトボ歩き(負けてるからね・・)、
飲食店を物色したものである。
生ビールをかっ喰らいながら話す内容は、当然競馬である。
今日の反省(まったく復習にならない)や、
たまの自慢話もある(聞く方はたまったもんじゃない)。
その時に、競走馬の話で盛り上がる時もある。
話題に上がる馬として、ディープインパクトやナリタブライアン、
テイエムオペラオー等のスターホースは、まず上がらない。
戦績が完璧すぎると突込みどころが無い為、ネタにならないのである。
【酒の肴になる馬】というものが存在し、どこかイマイチだったり、
愛くるしかったり、感情移入できる馬がそれに該当する。
このブログでも書いた、ホクトベガやラガーレグルスはその部類である。
近年で酒の肴代表格となる馬は【ステイゴールド】ではなかろうか。
今回はちょっとだけ思い出話を書いてみたいと思う。(前振り長いな・・)

ステイゴールドはデビューして4年目でやっと重賞を優勝した馬で、
それまでは善戦の繰り返しであった。
重賞初優勝までの重賞成績が25戦して、0-7-7-11。
最高峰であるG1レースに限れば、10戦して、0-4-2-4。
(1着0回、2着4回、3着2回、4着以下4回の意味)
あと一歩でG1優勝なのに、絶対に勝てない馬。
総合成績では3着が多いのでブロンズコレクター。
G1で2着が多いのでシルバーメダリストと比喩されたが、
実力は認めるところだったので、ファンも感情移入し応援を始めた。
毎度G1レースでは御馴染みの存在であったが、
1999年秋に事態は急展開する。
JRAの出走条件のルール改正により、ステイゴールドがG1に出れなくなる
可能性が出てきてしまったのだ。
2着が多いので賞金額で、常に優先出走権を得てきたが、
今度からは1年以内に優勝がある馬が優先的にG1に出られる事になってしまった。
当然、ステイゴールド的に大ピンチである。
強いんだけど、最後に1着になったのは97年の9月である。
このままだと、G1レースに出れない。
ファンも騒然とし、マスコミをも巻き込む大事態となった。
危機感を感じたステイゴールド陣営は99年10月から毎月レースに出走した。
(現金なところが素敵)
10月 京都大賞典 6着 ※まぁこんなもんでしょ。
10月 天皇賞 2着 ※いつもの位置で・・。
11月 JC 6着 ※世界で6着。
12月 有馬記念 10着 ※疲れたのかな・・。
1月 AJCC 2着 ※全然疲れてないってば!
2月 京都記念 3着 ※うっ・・いつもの流れだ!
3月 日経賞 2着 ※やばい!馬が2着で満足している!
4月 天皇賞 4着 ※G1出れれば好走するが、後が無い。
5月 目黒記念。
とうとうラストチャンス。
ここで勝たなければ6月の宝塚記念に出走できなくなる。
陣営も騎手に武豊を迎え、背水の陣で臨む。
場所は東京競馬場、土曜日のレースにも関わらず、
ファンが殺到し、G1レース並みの盛り上がりを見せる。
人気も単勝オッズ2.8倍、1番人気に推された。
これは実力というより、ファンの願いで推し出された感じである。
私も例に洩れず、
東京競馬場でステイゴールドに願いを届けていた一人である。
レースが始まり、いつものように好位置につけ、
いつものように直線を迎えた。
東京競馬場の直線は500m有り、ゴールまでは長い。
直線半ばで先頭にたったステイゴールド。
いつもはここから徐々に下がっていき、定位置でゴールを切るが、
この日は違った。
もう1頭の馬とのマッチレースになったのだが、
ファンの歓声が凄まじかった。
今日は勝てるぞ!
負けるなぁ!!
お前を見に来たんだ!
絶対に勝てぇ~!!
ステイゴールドはその声を感じたかどうか、
最後まで気を抜かず走り抜き、1着でゴールインした。
東京競馬場10万人の観衆、大爆発!!!
地鳴りのような歓声でスタンドが揺れたのは、
後にも先にもあれが初めてである。
ステイゴールドは決して挑戦することを諦めなかった。
3年半越しに悲願を実現させた。
笑いものと卑下するコメントも10万人の歓声に変えた。
後にステイゴールドはホクトベガが最期を遂げたドバイで
海外G1制覇という偉業を達成する。
努力と挑戦は報われ、それは人に伝わるものであるということを
教えてくれました。
大事な事は、諦めない心。
その日の生ビールは美味かった。
明日も、馬たちはどんなドラマを見せてくれるのか。
それを見届け、出来れば祝杯をあげたいものである。
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