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2007年3月 2日 (金)

東京の喫茶店1(禁断の領域篇)

根っからのコーヒー好きが高じて一時期レトロな喫茶店を渡り歩いていた
ことがありました。どこもかしこもカフェブーム真っ盛りの頃。
学生時代は頑固なマスターのもと、ローカルでアンティークな喫茶店で
アルバイトなどしていたこともある狛犬です、こんにちは。

モダンな家具の類いには縁がないかわりに、猫がいたりする場所。

薄暗い中に珈琲の香りと煙草の煙が立ちこめる場所。

商談から男女の別れ話まで一杯のコーヒーと煙草の煙を挟んで
交わされてきた無数のドラマを受け止めてきたであろう時間の記憶が
刻まれた琥珀色の空間。それが喫茶店の魅力。

目まぐるしく移り変わる時代に流されることを宿命づけられた世代だからこそ、
こうした永遠の時間が流れるような喫茶店に惹かれてしまうのかもしれません。
一冊の本さえあれば珈琲一杯で何時間でも時間をつぶせる日常のユートピア。

いくら街歩きが好きだとはいえ、都市の喧噪に疲れてしまうこともあります。
東京砂漠難民狛犬としては、ひと息つきたいときに逃げ込める「避難所」
として、優良な喫茶店のストックは欠かせないもの。

今回は狛犬お気に入りの喫茶店の中でも、ちょっと変わった面白いお店を
いくつかのジャンルにわけて(&何回かにわけて)紹介したいと思います。


◆文化遺産系◆名曲喫茶ライオン(渋谷区道玄坂)◆

コンサートが身近なものでなくてクラシックのレコードが高価であった時代、
クラシックのレコードをかけてコンサート気分を味わえる、といった
コンセプトの喫茶店が流行しました。これが
「名曲喫茶」の由来だそう。
音楽が身近になった今ではほとんど姿を消しましたが、こちらのライオンは、

帝都随一を誇る立体音響」という謳い文句が歴史の重さを物語る老舗です。
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ホームページによりますと、
昭和元年 初代店長 山寺弥之助(当時24歳)が「ライオン」を設立。
     外装・内装全てのデザインを自ら手がける。
昭和20年 東京大空襲により全焼。
昭和25年 初代と同様のデザインで再建。
‥‥
現在に至る
、のだそうです。建物自体がもはや記念物で、2階の席を歩くと
床が抜けるんじゃないかってくらいキシむのはご愛嬌。そして真っ暗な店内
に入って圧巻なのが、3層吹き抜けの空間にそびえ立つ巨大な音響スピーカー。
座席は全てコンサートホール風にスピーカーに面して並び、
そこに座って珈琲を飲む。DIY精神がビシビシ伝わる、ウン十年の
ヤニに染められた木製イオニア風オーダーが何とも妖しく、
現代に残る異空間がそこにはありました。
珈琲を注文すると曲のリクエストもできます。。


◆隠れ家系◆蔦珈琲店(港区南青山)◆

南青山の目立たない一角の、さらに奥まったところにこのお店はあります。
ただでさえ目立たない入り口ですが、その入り口も
お店の名前通り「蔦」で
覆われている
ので、場所がわかっても見過ごしてしまうような隠れ家的なお店。

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「東京で2番目に美味しい珈琲が飲める喫茶店」というマスターの言葉からも
珈琲の味に対する自負がヒシヒシと伝わってきます。

お店に入ってみるとガラス越しに立派な内庭が広がっているのには驚きました。
外からでは全く想像もできなかった贅沢な空間がそこにありました。

限界まで息を止めて窒息寸前で大きく息を吸ったときの気持ち良さというか、
深い森を歩いていたら急に視界が開けたときのような感覚です。

カフェ天国の青山界隈ですが、こうしたお店はあまりないので重宝します。


ひきつづき次回も何軒か愛すべきお店を紹介してこうと思っています。

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